京都の老舗だし屋、うね乃の社長が語る、ちょっとためになるおだしのいい話
『伝えていきたい季節感』
昨今の気候変動は本来の暦上の言い伝えから著しくずれ、我々の習慣の矯正を余儀なくされます。11月の立冬から冬のはずがまだ日差しが眩しすぎる日もしばしば。
そうは言っても我々の身体は永い年月をかけて暦仕様に出来ているのか早々全てを温暖化仕様で生活するには違和感がありますよね。中でも冬支度、新年に向けての食習慣は強く、旬を食べたくなり、その背景にある器や匂いまでもを取り込みたくなります。
秋風が吹き始めると湯気立ち昇るお鍋が恋しくなるのもその習慣でしょう。統計ではやっぱりおでんがいつの時代も人気なのはそのお出汁に秘訣があるのをご存知でしたか?色々な具材をお出汁で炊き、炊くにつれてほっこりとした味に変わる、言ってみれば進化して行く鍋料理。私の見解は、最初の炊きはじめるお出汁と入れた具(オデンタネ)から滲み出たお出汁が一つとなり、それが再び具材に滲み戻る現象が起こっているのです。
お出汁に味を添えると言いますが、おでんはお出汁にお出汁を添える事になるのです。
残念ながらケミカル出汁には難しくこの感じは味わえませんが、おだしのパックじんでははっきりと感じ取れます。今年の冬もうね乃出汁で貴方のオンリーワンのおでんをお楽しみください。
